チャイナエアラインと日本政府観光局(JNTO)による日本全国への旅行をPRするプロジェクトが実施され、啓示広告(チーズ・アドバタイジング)が企画・運営を担当した。ターゲットは台湾市場ですでに主流となっているFIT層に設定、特に若者層に対して、日本の地方都市の魅力をアピールすることを目的に設定した。

若者層に向けた切り口として、これまでとは違う新鮮なアプローチが必要であるため、今回の訪日プロモーションにおいては、若者に人気の“山系”と呼ばれるファッションスタイルに着目した。コロナの影響もあり、自然を楽しむアウトドアが定着したことで、アウトドアブランドのウェアやアパレルグッズがタウンユースにおいても注目を集めている。そこで、チャイナエアラインの札幌、福岡、熊本、鹿児島、香川、広島、沖縄路線をPRする上で、“山系ファッション”に身を包み、それぞれの地域の魅力を満喫するという新しい旅のスタイルを提案した。

プロモーションの中核となる特設サイトでは、まず、本プロモーションのコンセプトを紹介、また、各地域のイメージビジュアルには、「山系ファッション」に身を包んだ日本のアニメ風キャラクターを採用し、「山系ファッションで楽しむ日本」という新鮮な切り口を印象付けた。同時に、山系ファッションのキャラクターへの人気投票による抽選イベントも開催した。

実際の特設サイトはこちらから
https://2024ci-jnto.china-airlines.com/

チャイナエアラインの訪日7路線(札幌、広島、高松、福岡、熊本、鹿児島、沖縄)ごとに魅力や楽しみ方を紹介するページを設置し、各地域を満喫するのに最適な「山系ファッション」をからめることで、それぞれの特色やぜひ訪れたいスポット、必食のグルメを印象づけた。

また、台湾からの航空ダイヤ表や交通アクセスなどの基本情報も掲載し、さらにチャイナエアラインの航空券予約ページへと誘導するフローティングボタンも設置した。

ターゲットの注目を集め、プロモーションの効果を強化するため、抽選イベントを同時開催した。「山系ファッションを身に着けて、訪れたい場所はどこ?」という質問に対する回答をSNSでシェアすると、チャイナエアライン日本路線の往復航空券が当たる抽選イベントに参加できるという内容で、当選者は特設サイト上で発表した。


資料写真(Shutterstock)

マスターカード経済研究所がサードパーティーデータを運用して実施した調査の結果によると、ウインタースポーツなどを楽しむため、冬季に日本を訪れる旅行客が多い国・地域の上位5位は、韓国、台湾、香港、タイ、オーストラリアであることがわかった。雪がほとんど降らず、ウインタースポーツが盛んでない台湾市場においても、スキーを楽しむために日本へ行くという旅のスタイルがすでに定着した感がある。

ただ、同調査によると、スキーを目的とした訪日台湾人客の平均滞在日数5.6日間のうち、スキー行程は平均1.6日間で、行程全体の3分の1にも満たないという。また平均消費額の約3万6,000台湾ドルの内訳をみても、多い方から順にショッピング(49%)、宿泊(25%)、飲食(13%)となっており、スキー関連の消費はわずか約5%のみとなっている。

つまり、台湾人がスキーをするため訪日する場合でも、その主な目的はあくまで「スキー体験」であり、本格的にスキーを楽しんでいる層は比較的少ないことがわかる。データでは、スキー目的の訪日台湾人客のうち、64%が1日のみをスキー行程に費やしており、21%が2日間、3日間以上スキーをする層は15%に留まっていることがわかっている。

目的地別でみると、スキー目的の訪日台湾人客が最も訪れているのは新潟県(32%)で、2位が北海道(26%)、3位が長野県という結果になっている。新潟県と長野県がランクインした理由については、スキー費用が比較的安いことと、また、交通の利便性がスキー場選びの主な誘因になっていることを示している。その他の台湾人旅行客の傾向としては、スキーを装備したまま出入り可能なスキー場に近い宿泊施設を好んでいるようで、62%がスキー場から1キロ以内の場所に宿泊しているという。


資料写真(Shutterstock)

日本政府観光局(JNTO)は1月15日、訪日外客数の2024年12月及び年間推計値を発表、2024年の年間訪日外客数は36,869,900 人(2019 年比15.6%増)となり、年間として過去最高を更新した。JNTOによると23市場のうち計20市場において、年間の累計が過去最高を記録したとのことで、東アジアのみならず東南アジア、欧米豪・中東市場の伸びが年間過去最高の更新につながったとしている。

市場別でみると、訪日外客数1位は韓国(8,817,800人、2019 年比57.9%増)、2位が中国(6,981,200人、2019 年比27.2%減)、台湾は3位(6,044,400人、2019 年比23.6%増)につけている。


「国際金旅賞」公式サイトより

交通部観光署と中華民国旅行業品質保証協会が主催する「第12回 国際金旅賞(ゴールデン・トラベル・アワード)」の受賞式が2024年12月12日に台北市で開催された。この賞は高品質の旅行商品に対して与えられるもので、2023年まで日本と韓国は同カテゴリーとされていたが、2024年からは両国を別カテゴリーに分け、さらに日本は市場ニーズや商品の多様化を受け、北海道、東北、中部、関東を日本カテゴリー第1組に、関西、中国、四国、九州、沖縄を第2組に設定し、それぞれのエリアを対象に優秀な商品が選出された。

受賞した旅行商品は以下の通り。

●晴日旅行社(GOODAY TOURS
「白川郷ライトアップ、ホテルインディゴ犬山、雪峰の奥飛騨、なばなの里イルミネーション 6日間」

●新進旅行社(SUNSHINE TOUR
「新潟・長野 7日間」

●世倢國際旅行社(SHIH CHIEH INTERNATIONAL TRAVEL SERVICE)
「日本の北陸・立山:アルプス、雪壁の絶景 6日間」

●雄獅旅行社(Lion Travel)
「プチ贅沢旅 四国4鉄道~伊予灘物語、四国千年物語、時代黎明物語、藍よしのがわトロッコ、ショッピング行程なし 7日間」

●禾掬旅行社(HOPE TOUR)
「北九州星野リゾート 界Kai 2軒・ 美湯陶芸・ゆふいんの森・芸術堪能の旅 6日間

●晴日旅行社(GOODAY TOURS
「山口協奏曲、二つの世界遺産、月光湯泉に恋して、島の美宿に滞在 5日間」


桃園空港におけるプレクリアランス実施の様子(桃園國際機場股份有限公司提供)

台湾桃園国際空港を運営する桃園國際機場股份有限公司は1月7日、日本の入国審査の大部分を事前に受けることができる「プレクリアランス」を、2024年に引き続き、2025年も1月16日から2月12日まで、春節連休期間に合わせて実施すると発表した。

今回の「プレクリアランス」の対象となるのは、台湾籍の航空会社4社が運航する16路線、計134便を利用し、日本での滞在期間が90日間以内の旅行客。日本到着時には簡単な確認だけで入国できるようになる。

●2025年プレクリアランス対象エアライン及び路線
チャイナエアライン:高松、鹿児島路線
エバー航空:仙台、小松路線
スターラックス航空:函館、熊本路線
タイガーエア台湾:函館、旭川、秋田、仙台、福島、茨城、新潟、小松、岡山、宮崎路線


資料写真(Shutterstock)

チャイナエアラインはコロナの影響で運航を休止していた高雄─熊本路線について、2月3日から週3往復で運航を再開する予定だ。同社が運航する熊本路線は、台北(桃園)発着路線と合わせて週8往復となる。熊本路線は、他にもスターラックス航空が台北(桃園)-熊本路線を毎日1往復、週7往復を運航しており、合計で週15往復となる。

熊本県は半導体受託製造大手のTSMC が熊本工場を設置したことをきっかけに、観光客が大幅に増加している。JNTOの調査結果によると、2024年1~9月の期間中、熊本県に宿泊した外国人旅行客は合計で101万8000人に達し、2018年の101万3000人を超えて過去最高記録を更新しており、うち台湾人旅行客は29万8000人を占め、国・地域別で第1位を獲得している。


2024年 1-10月
累計人数
14,162,490
前年
同期比
+46.9%
  2024年10月
人数合計 
1,409,979
前月比

+3.4%

2024年10月 台湾人出国人数及び成長率(目的地別)

台湾の各空港における国際定期便搭乗率(2024年11月)

就航都市及び航空会社ごとのフライト数、座席数、搭乗人数、搭乗率を一覧表にまとめています。

出典:内政部移民署、交通部観光署統計資料庫
※上記は出国後最初に到着した国・都市。乗り継ぎの場合なども含むため、実際の目的地と異なる場合あり。

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